アスベスト問題
2005.7.27


先日来、アスベスト被害の問題がマスコミを賑わしています。
日々被害者の数が増え、またその多くが私たちの業界の人であることが残念です。
皆さん日本の高度経済成長を支えるために埃まみれになって働いた結果
このような被害にあったといことでなんともやり切れません。


私自身も震災の直後にあるマンションの解体工事でアスベストの除去工事を経験したことがあります。
建築物全体を完全に密封した上で作業員は宇宙服のような特殊な作業服を着て、
周辺では常時第3者が大気観測をしながら、
少しでも場外にアスベストが浮遊した場合即刻工事中断という
かなり物々しい工事でしたが、今回この騒動でその意味がよくわかります。


ただ今回の騒ぎの中でマスコミの対応にも疑問を感じます。
多くの被害が発覚したそれは確かに許されるべきことではありませんが、
あまりにも必要以上に一般の方の不安を煽りすぎではないでしょうか。


先日もあるニュース番組で普通の木造住宅を訪問し、あそこが危ないここが危ないと
指摘をしていました。
問題はその建物が築20数年のものらしいことと、確かにその天井などには
当時アスベストを微量に含んでいるであろう材料が使用されていましたが
その建設時期や材料については多くを語らず
さもどこの家も危険性があるということを強調していました。


少なくとも私の見識では90年代以降の住宅であれば全くアスベストは
含まれていないと考えたほうがいいですし、それ以前の住宅でも
限られた材料にしか含まれず、それも安定した状態であれば
浮遊しないはずです。危険性だけを指摘し不安を煽るより、
もう少し安心感を与える必要もあるのではないかと私は思います。


シックハウスの問題のときもそうでしたが、どうも私たちの業界の人間は
匂いや埃については自分自身が慣れっこになっていて
その危険性という部分で鈍感になっているのも事実です。


そのためお客様の不安に対する説明も不十分になるようです。
このような状況のなかでは、何よりも私たちが正確な知識を持ち、
お客様の不安や疑問に対して的確に説明することが
私たちに課せられた義務であると考えます。


 
2005.7.6


昔から日本の車には顔がないといいます。
輸入車、特に欧州車にはメーカーごとに明らかにデザインのポリシーをもって
デザインされているのに対し、
日本車はぱっと見ただけではどこのメーカーかわからないという意味です。

特に最近はそれがひどくなってきているように思えます。
グローバルスタンダードという名のもとに、欧州車も徐々に個性が失われつつありますが
例えばベンツは誰が見てもベンツです。

確かに昔のベンツと今のベンツのデザインは随分変わってしまいましたが
それでも少なくとも現行の車種の全てに統一したデザインが施されています。
他のメーカーを見ても全てメーカーの顔を持っています。

それに引き換え日本車はメーカーごとの車種の多さが問題かもしれませんが
車種ごとにデザインされマークを外せばどこの車かわかりません。

その上モデルチェンジのピッチが非常に早く、
元のデザインが跡形も無くなり、全く別の車に変わってしまいます。

当然それにつられユーザーの買い替えピッチも早くなり、
10年も乗ってしまうと随分古い車のように見えます。

住宅は欧州と比べることは出来ませんが、
建築家は多かれ少なかれ自分のデザインポリシーを持っていますが
ハウスメーカーの家は工事中の看板がなくなるとどこのメーカーか全くわかりません。

特に最近は例えばシンプルモダンが流行だとなると
一斉に同じようなデザインの家が建ち並びます。

酔っ払って帰ってきたお父さんが家を間違えないか?心配してしまいます。

車と違って住宅は一軒一軒お客様のニーズを聞いて造るわけですから
確かにその時代ごとの流行にお客様の好みも左右されてしまいますが
その反面、住宅は何十年とその家に住み続ける事を考えると
我々の使命として簡単にニーズや流行に押し流されることなく
しっかりとしたデザインポリシーを持って
何十年経っても色あせない家づくりをしなければなりません。




 夏の思い出
2005.6.28
夏の思い出といえば何だか明るく楽しい話のようですが、ちょっと違います。
私たちの業界においてほとんどの人が一度は経験する苦しい思い出です。

そう一級建築士の試験というのが毎年真夏の(今年は7月24日)に行われ、
合格するまではこれが夏の一大イベントでその間夏が来ないともいいます。


そういえば私も三度ほどそんな夏を経験しました。
受験は大学卒なら卒業後3年目にはじめて受験可能となり
ちょうどその頃は最も仕事も忙しく、まと遊びたい盛りでもありますから
暑さと戦いながら必死に勉強することはかなりの苦痛でもありました。


さらに当時は試験会場の条件を統一するためか、
会場にエアコンがあっても稼動させず、Tシャツ・短パン・首にはタオル・片手にウチワ
というのが定番の試験スタイルでした。


だから住所を移して北海道で受験しようか?なんて考えたりもしました。
そんな思いで必死に取った資格ではありますが、
反面、「1級の資格は足の裏の飯粒」ということわざもあります。
つまり早く取らないと気持ち悪いが、取ったからといって食べられない・・・。という意味です。


今となってはよく言ったものだと思います。
現在一級建築士は30万人ほどいて、弁護士や税理士よりもはるかに多く
石を投げたらあたるんじゃないかと思うほどです。


確かにそれだけで飯が食えるほど甘くは無いですが、
その苦痛を乗り越えたものだけに与えられる特権であり、
その経験が今もって自分の自信でもあり知識としても生きています。


今年も弊社でも何人かが挑戦していますが
受験生の皆さん、どうか暑さに負けず頑張ってください。


  クールビズ
2005.6.13

この夏、突然この言葉をよく耳にするようになりました。
「クール」+「ビジネスマン」の造語のようですが
その意味はご存知の通り、ネクタイなどを取り払い軽装になることで
室内の冷房温度を28℃に設定し、地球温暖化を防止しようという
壮大な?試みです。

ちなみにこちらには政府の公式ホームページもあります。
http://www.env.go.jp/earth/info/coolbiz/

さて当社では私一人だけが年中スーツ姿で仕事をしています。
昔からの癖で真夏でもジャケットを着ています。
だから今年は既に行く先々で「クールビズじゃないの?」とよく言われます。

確かに見た目には暑苦しいですよね?
ただ本当にラフな格好でお客様の前にでてもいいものか・・・悩んでしまいます。

そういえば建築家の先生方はほとんどネクタイをしていません。
私も設計事務所勤務の時代はそうでしたが
それが芸術家らしいスタイルだと考えていました。

では工務店の社長らしいスタイルってどんなのでしょう。
やっぱり作業着を着ているのが一番なのかな・・・?

また少し前、あの「ホリエモンが」ノーネクタイでテレビに等に
頻繁に出ていた時、それも批判のネタになっていたように思います。


ところでテレビに写る国会議員の先生方の「クールビズ」いただけませんね!
とりあえずネクタイを外しただけ・・・。
何だかただのだらしないおじさんに見えます。

服装はその人の知性や良識、センスを映し出す鏡であると私は考えます。
フォーマルを着崩し、それでいて品位を守ろうとすれば
相当なセンスが必要です。

世の中のお父さん達!頑張ってセンスを磨きましょう。